高血圧
高血圧はその名の通り血圧が通常よりも高くなり、心臓や血管に負担をかけてしまう症状です。
多くの場合はっきりとした原因はわからず、本人が気づかぬうちに心臓や血管にダメージを与えていって合併症を引き起こしてしまいます。
その性質のため「サイレントキラー」と呼ばれています。
こんな症状ありませんか?
- 頭痛がする
- めまいがする
- 耳鳴りがする
- 動悸がある
- 血圧が高い
はっきりとした自覚症状がない高血圧症ですが、以上の症状がある場合、高血圧を疑います。
ご自分が高血圧かどうかを把握するためには自分の血圧を常日頃把握しておくことが大事になってきます。
血圧の標準値(基準値)は、日本高血圧学会が2004年に定めた血圧の判定基準によると、成人の場合最高血圧140mmHgまたは最低血圧90mmHg以上を高血圧としています。
もしご自分が高血圧かと思われる場合は他の合併症も疑われるため、一度ご相談下さい。
心臓病の診断・治療
「心臓病」といってもその異常によりいくつか症状が異なります。
そのどれもが全身に血液をおくる機能を持つ心臓での疾患のため、命に関わる症状です。
そのため、まず異常に気づくこと、そして早期に診断・治療する必要があります。
こんな症状ありませんか?
- 坂道で息切れしたり、動悸がする
- 急いで歩いた時、しばらく胸が痛む
- 夜明け方トイレに起きたときや洗面の時に胸が痛む
- 胸の痛みと共に不安感、動悸、息切れ、冷や汗、めまい、脱力感を感じる
異常は心臓病の症例としてあげられるものです。
心臓病の症例を4種類ほどあげます。
心不全
心不全は病気というよりも心臓の能力低下で起こる体の不健全な状態をいいます。
心臓の機能は血液を送り出す能力と、血液を受け取る能力があり、これらの能力が低下することで、血液、つまり栄養が体に回らず疲れやすい、だるいなどの症状から心臓自身の疾患として動悸がする、息苦しい感じがするなどの症状がでることがあります。
また、血液の流れが滞ってしまうことから体の各部分にむくみが生じたり、肝臓に血液がたまってしまい肝臓のあたりに鈍痛を覚えたり、食後におなかがはったりします。
原因は遺伝的なものから高血圧、動脈硬化などに加え過労やストレス、暴飲暴食や風邪でもなることがあります。
心不全が進行すると、寝ているときに咳が続いたり、夜突然息苦しくなり、その時ぜんそくのようにヒュウヒュウ音がするようになります。
これはすぐにでも入院治療が必要な重篤な状態です。
虚血性心疾患
虚血性心疾患は心臓の筋肉(心筋)に酸素を供給している冠動脈が動脈硬化などの異常により狭くなってしまい、血液が流れにくくなることからおこる疾患の総称です。
この症例としては狭心症と心筋梗塞が挙げられます。
具体的な症状としては以下です。
心筋梗塞
心筋梗塞は狭心症と違い、頚動脈が血栓などで完全に塞がれてしまうことで心筋がだんだんと壊死を起こすものです。
狭心痛も狭心症ではしばらく楽にすればよくなるものも、心筋梗塞だと30分以上経っても痛みは収まらず、むしろ悪化していきます。
発症してしまうと死亡の確率も高くなり、絶対安静となります。
不整脈
不整脈とは、心拍数やリズムが一定でない状態の事を言います。
また心拍や脈拍が正常であっても、心電図に異常がある場合は不整脈です。
不整脈は動悸、めまい、失神、胸部違和感、息切れ、胸痛症状といった症状を引き起こします。
また、こういった症状がない場合もあるため注意が必要です。
心臓肥大
心臓肥大は主に高血圧により心臓が大きくなってしまう症例です。 心臓から血液を送り出すとき、高血圧などにより、心筋に通常より高い負荷がかかると、この負荷に打ち勝つために、心筋が厚くなり、心臓肥大を起こします。 心臓肥大になると、心臓が弱り、「心不全」になってしまう可能性があります。 どれも心臓が全身に血液を送る働きを担っている以上、突然死など命に関わる場合も多いため、早期の診断と治療が必要となります。
予防
心臓病は先天性のものもありますが、生活習慣により引き起こされることも多い症例です。
具体的に心臓病になりやすい状態としては高血圧、脂質上昇、喫煙、高血糖が挙げられます。
それぞれ糖分・塩分過多や動物性脂肪の摂り過ぎなどの、食習慣やたばこなどの生活習慣のため、こういった面から改善していくことが必要です。
当院では心臓病を調べるため様々な検査機器を準備しております。 もし以上の症状に当てはまる場合や、心臓疾患に不安のある方はご相談下さい。
血管疾患
血管は動脈、静脈があり、動脈は栄養を運ぶため、静脈は老廃物を運ぶためそれぞれ機能しています。
血管に疾患があると血液が流れにくくなるなどの理由で臓器に栄養を送れなくなり、様々な合併症を起こす可能性も高くなります。
血管の疾患による合併症としては脳だと脳出血、脳梗塞など、心臓は心筋梗塞や狭心症などがあります。
しかし、これら以外にも「血管自体」の病気が少なくありません。
血管の病気を大きく分けると、「瘤(りゅう)」つまりこぶができる場合と「閉塞(へいそく)症」つまり詰まる場合のふたつがあります。
また血管も動脈と静脈があるため、それぞれ症状が違います。
動脈硬化
動脈硬化とは、動脈にコレステロールや中性脂肪などがたまって、詰まったり、硬くなったりして弾力性や柔軟性を失い、血液がスムーズに流れなくなる状態をいいます。
動脈硬化になると、スムーズに血液が流れなくなります。
こんな症状ありませんか?
- 高血圧である
- 糖尿病である
- 痛風である
- 腎に疾患がある
以上の症状は動脈硬化を促してしまう症状の一部です。
その多くが生活習慣病です。
動脈が通常通り弾力性や柔軟性に富んでいれば心臓や脳などの臓器や筋肉などの組織に必要な酸素や栄養の供給は行なわれます。
しかしコレステロールなど血液の脂質が、動脈にたまったり、酸素や栄養が不足したり、高血圧により常に血管に負担がかかったりしていると、動脈は弾力性を失い硬く、もろくなってしまいます。
このような状態を動脈硬化といいます。
動脈硬化は脳梗塞、狭心症、腎臓病など脳、心臓、腎臓といった内蔵に深刻な障害を起こし、手遅れになると命に関わります。
動脈硬化が進行すると、日本人の死因の主な原因である心疾患(狭心症、心筋梗塞など)や脳血管疾患(脳梗塞、脳出血など)を引き起こす恐れがあります。
合併症
脳梗塞
動脈瘤
動脈瘤は、動脈の壁が薄くなるために、そこが血圧により膨らんでしまうもので、症状としては特にありません。
大きな瘤の場合は、圧迫間や、心臓の鼓動に合わせて動くこぶを自覚することもあります。
しかし、このこぶが破裂してしまうと、血圧が低下して突然ショック状態になり、そのまま死に至る場合もあります。
その他、破裂した箇所によって、血を吐いたり、血の便がでることもまれにあります。
完全に破裂していない場合でもひどい痛みを伴います。
動脈瘤を発症する原因としては動脈硬化がほとんどです。
まれに外傷や、生まれつき血管の壁に異常があることもあります。
健康診断で異常が見られた方へ
健康診断で、心電図、血圧、血糖などの異常がございましたら、再検査を受けましょう。
また、数値が気になるなどのご相談もお気軽にご来院ください。